ライカのレンズの買取の注意点とは?年代やマウントの種類で変わるその価値

ドイツ発祥の名門ブランド「ライカ(Leica)」。そのレンズは、写真愛好家だけでなくプロにも愛され続けており、中古市場でも常に高い人気を誇ります。
特に製造年代やマウントの種類によっては、思いがけない高値で取引されることもあるのがライカのレンズの魅力です。

この記事では、ライカのレンズを買取に出す際に気をつけたいポイントや、価値を左右する「年代」「マウント」「状態」などについて詳しくご紹介いたします。


世界中にファンを持つ、ライカのレンズの魅力とは?

ライカのレンズは、その優れた描写力と高い製造精度、そして独自の“味のあるボケ感”で知られています。特に1950年代から1970年代に製造されたいわゆる「オールドレンズ」は、そのクラシカルな描写と趣のあるデザインが支持されており、ミラーレスカメラとの相性の良さも相まって人気が再燃しています。

さらに、ライカのレンズは耐久性にも優れており、状態の良いものは数十年前の製品でも現役で活躍可能。コレクション目的での需要もあり、買取市場では常に安定した評価を得ています。


査定に影響する3大要素:「年代」「マウント」「状態」

製造年代による希少性

ライカのレンズは製造年代によって大きく価値が異なります。
特に以下のような年代のレンズは高額査定が期待できます。

  • 戦前~戦後初期のLマウント(スクリューマウント)レンズ
    バルナックライカ用に開発されたこのタイプは、現代のレンズでは味わえない柔らかい描写が人気です。ズマロンやエルマーなど、製造本数が限られているモデルはコレクター需要が非常に高く、価格も上がりやすい傾向にあります。
  • 1950〜1980年代のMマウントレンズ
    M3以降のバヨネット式に対応するレンズは、中古市場でも流通が多く人気モデルが豊富。特にズミクロン、ズミルックス、アポズミクロンなどは高い評価を受けています。
  • 限定モデルや初期ロットのレンズ
    初期製造品や記念モデル、限定カラーのレンズなどはプレミア価値が付きやすく、高額査定となることがあります。シリアルナンバーから製造年が確認できるので、査定の前にチェックしておくのがおすすめです。

マウントの種類が価値を左右する

ライカのレンズは、マウントの種類によっても買取価格が変わってきます。以下に主要なマウントを整理してご紹介します。

Lマウント(スクリューマウント)

スクリュー式の39mmマウント(通称L39)は、初期のバルナック型ライカに使われた形式です。戦前・戦後に製造されたクラシックなレンズが多く、外観や描写性能の味わいが評価されており、コレクターから高い需要があります。

特に、エルマー 50mm F3.5 や ズマロン 35mm F3.5 などは定番の人気モデルであり、保存状態が良いものは高額で取引される傾向にあります。

Mマウント(バヨネット式)

1954年以降、ライカM3と共に登場したこのマウントは、ライカの中でも現在も現役で使われている主力規格です。ズミクロンやズミルックスなどのMマウントレンズは、描写力の高さと携帯性を兼ね備えており、人気が高く中古価格も安定しています。

中でも、APO-Summicron M 50mm F2 ASPHなどは現行品でありながらプレミアム価格で取引されることもあります。

Rマウント(ライカ一眼レフ用)

意外と見落とされがちですが、ライカには一眼レフ用のRマウントレンズも存在します。これは1960年代からLeicaflexシリーズ、後にR3~R9までのカメラで採用された一眼レフ用のバヨネットマウントです。

Rレンズは、ライカの描写を楽しみながらも比較的手に入れやすい価格帯で、中古市場では一定の人気があります。

Rマウントの“カム”とは?

Rマウントレンズには“カム”と呼ばれる機構があり、カメラ本体との連動性に影響を与える要素となります。以下のような種類があります:

  • 1カム(シングルカム):Leicaflex用
  • 2カム:LeicaflexとRカメラ両対応
  • 3カム:汎用性が高く、ほとんどのLeicaflexとRボディに対応可能
  • ROMカム:R8・R9に対応する電子接点付きカム

査定額はこの“カムの種類”によっても変動します。たとえば、3カムレンズやROMカム付きレンズは高額査定になりやすい一方、1カムしかない初期モデルは対応機種が限られるため、やや評価が下がる傾向にあります。

Rマウントレンズを査定に出す際は、カムの種類も確認しておくと査定士とのやりとりがスムーズです。


買取時に確認すべきその他のポイント

付属品が揃っているか

レンズキャップ、フード、元箱、ポーチ、保証書など、購入時に付属していたものは揃っているほうが高く評価されやすいです。特に箱付きのオールドレンズはコレクター需要が高いため、買取価格アップにつながります。

レンズの状態

クモリ、カビ、バルサム切れ、ヘリコイドの固着などがあると、査定額に大きく影響します。軽度の曇りや拭きキズでも減額対象となるため、日頃から防湿庫での保管やこまめなメンテナンスを心がけましょう。

シリアルナンバーで製造年をチェック

ライカのレンズはシリアルナンバーから製造年を特定できます。初期ロットや生産本数の少ない年式はプレミア価格になる可能性もあるため、事前に調べておくと有利です。


まとめ:ライカレンズは知識が価値に変わる

ライカのレンズは、ブランドの格だけでなく、製造年代・マウント形式・カムの種類・状態・付属品の有無といった複数の要素で価値が大きく変動します。特にMマウントやRマウント、オールドレンズに多いスクリューマウントなどは、それぞれの特性を理解しておくことが高価買取への近道です。

ご自宅に使わず眠っているライカのレンズがある方は、一度専門店にて査定を受けてみてはいかがでしょうか?
買取のプロが価値を見極め、納得のいく価格で手放すお手伝いをしてくれるはずです。

ALPSTOREではカメラに詳しいスタッフが査定を行いますので安心です。操作方法などが分からない場合でも、詳細にお伝えさせて頂きます。気になる方は是非一度お気軽にご相談くださいませ。